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Chobi's Garden

*秘湯を訪ねて・・・


秘湯を訪ねて・・・

ちょうちん

 「日本秘湯を守る会」というのをご存じでしょうか? この会は、昭和50年4月に、30数件の山の宿が集まり設立され、以来、会員数も156件に増え、熱~い温泉ファンに支えられているようです。だいたいが車で行けるところなので、厳密な意味では「秘湯」ではないのかもしれないけれど、ひなびた雰囲気の宿で山菜料理に舌鼓をうち、自然に囲まれて露天風呂に浸かっていると、ほんとうにゆったりとした気分にさせてもらえます。この会には、「スタンプ帳」というものがあり、3年間で10件に泊まってスタンプを10個集めると、1泊無料招待という特典があり、ついつい秘湯めぐりをしてしまうのでありました。
 今までに泊まって良かった宿(というか、書き記せるほどちゃんと記憶が残っている宿(^_^;))の紹介をいたします。

駒の湯山荘(こまのゆさんそう)(新潟県北魚沼郡 駒の湯温泉)
 はじめて泊まった秘湯です。TVがないのにもかかわらず(電気が通っていないので自家発電。ちょっと前までは、照明器具はランプしかなかったそうです)、子ども達も気に入っているので、先日、新緑の時季に、2回目のお泊まりに行きました。
 対向車が来たらいやだな~と思うような細い山道をどんどん走っていくと、宿が見えてきます。渓流を眼下に望んで建てられた宿には、2つの内湯、2つの家族露天風呂、川のそばの露天風呂と、5つのお風呂があります。ここの1番の特徴は、源泉を加熱しておらず、湯温が33℃と低いこと! 入っているうちに冷えてきたら隣にある沸かしたお風呂に入り、暖まったらもとのお風呂に戻り、というのを繰り返していると、お風呂上がりには、芯から身体が暖まっているのが実感できます。1時間くらいは、あっというまに過ぎてしまい、かけ流しであるせいか、子ども達は「流れるお風呂」と言って、プール感覚で浸かっています(^_^;)
 食事は、山の幸満載で、炭火でじっくり焼いたイワナは、頭から丸ごと食べられるほど、骨まで柔らかくてビックリ!「イワナのなれずし」という珍しい郷土料理もいただきました。今年から、ほとんどの食器を漆器に変えたそうで、漆器の柔らかな口当たりが良い感じでした。
 何度行ってもいいなと思える宿の1つです。

  ★ 雲峰荘(うんぽうそう)(山梨県塩山市 裂石(さけいし)温泉)
 名前の通り、石をふんだんに使った露天風呂が良い感じのところです。巨大な石(というより岩)でできた門みたいなのが露天風呂の中程にあって、崩れないかとちょっとヒヤヒヤ。
 宿に着くとすぐ、炭火で豆もちを焼いてもてなしてもらえたのが、すごく印象に残っています。(あまりにもおいしかったので、家に買って帰りました。←これは冬季限定サービスのようで、その後、9月に訪れたときは、何も出ませんでした(^_^;))アルカリイオン水である「大菩薩峠の水」のペットボトルの大きいのが、お部屋に1人1本のわりあいで置いてあって、お持ち帰りOKなのもうれしかったです。夕食時には、地ワインをいろいろ選べ、(試飲もOK)なんと小売価格で出してもらえます!(ぶどう農家が自家用に醸造してもらうラベルなしのワインを飲みましたが、心なしかアルコール度数が高かったようです)地元の人も会合に使う宿なんだそうで、それで地ワインも安いのかなー?と思った次第です。

たから荘(東京都西多摩郡檜原村 蛇の湯温泉)
 東京で唯一の村にある宿。「カブト棟作り」というかやぶき屋根の旧家で、500年以上経っているそうです。
 お風呂は内湯しかないのですが、眼下の渓流を眺めながら浸かっていると、とてもリラックスできます。私が行ったのは早春だったので、裏の崖には、大きなつららが残っていました。
 宿に着いて出た、じゃがいもの丸焼きにねぎみそをつけて食べるのが、とってもおいしく、こんにゃくやおそばもおいしかったです。おみそは「3年みそ」なんだそうで、これもほんとにおいしかったです。
 家族総出でやっているという感じで、夕食時に、悠人と同じくらいの男の子も配膳を手伝っていたので、うちの子達は、ちょっとバツが悪かったみたい(^_^;)

ゆもとや(福島県耶麻郡 日中(にっちゅう)温泉)
 到着してびっくりしたのは、宿の後ろにそびえたつ日中ダム(岩を積み重ねて造られている)と、宿の周りの広大な空き地でした。ダム建設のために壊される昭和50年までは、山奥の秘湯宿だったそうなのですが、今は、建物も新しく、そんな面影などありません。
 内湯と檜作りの露天風呂があり、ダムの放流の音を聞きながら浸かることができるのも、珍しい体験かもしれません。
 食事は、他の秘湯宿とちがって、豪華できれいな感じでした。味噌味の陶板焼き、山菜の天ぷら(春にはこれが無くっちゃ!)がおいしかったです。

金湯館(こんとうかん)(群馬県碓氷郡 霧積温泉)
 西条八十の、というより、映画「人間の証明」に出てきた詩「麦藁帽子」(「母さん、ぼくのあの帽子どうしたでせうね? ええ、夏碓氷から霧積へいくみちで、渓谷へ落としたあの麦藁帽子ですよ」)で有名な霧積にある宿。原作者の森村誠一氏もお泊まりになったようで、色紙が飾ってありました。
 建物は木造で古くて良い感じ、ここも昔は電気がなく、表に残っている水車で自家発電をしていたそうです。(長野新幹線のおかげで電気が引けたそうです。)
 秋口に行ったのですが、雨のせいか肌寒く、こたつが居心地良かったのを覚えています。お風呂もぬるめで、ゆっくり浸かっているのがちょうどよかったです。仲居さんが若いお兄さんばかりだったのが、ちょっと不思議な感じでした。(登山好きが高じて住み込んでしまったのかも?)

ひげの家(福島県福島市 高湯温泉)
 創設者のニックネームが「ひげさん」だったから、「ひげの家」と名付けられたようで、廊下には「ひげさん」の写真が飾ってありました。(あごひげの長い良い感じのおじいさんでした)
 内風呂も露天風呂も檜作りで(洗い場は檜のすのこでした)硫黄分の多いにごり湯、泉質のかなり良いお湯でした。
 食事がまた良くて、女将の書いた献立表が添えてあり、女性の料理人が、ひとつひとつ説明しながら出してくださいます。おかずでお腹が一杯になったので、ご飯を断ったら、「夜中にお腹が空くといけないから、おにぎりにしましょうか」との心遣い。お子さま料理が、大人料理の量を減らしたものだったのもよかったです。
 貸し切り露天風呂に夜中に行ったけど、あいにくの曇り空で、星が見えませんでした。ぜひとも、また訪れてみたいと思います。

湯元不忘閣(ふぼうかく)(宮城県柴田郡 青根温泉)
 伊達政宗ゆかりの歴史の古い温泉。400年前からある石風呂は、セメントがない時代にきっちりと組み合わされていて、まさに職人技です。山の斜面を利用して増築された新館のお部屋に辿り着くまで、80段くらい階段があって、お風呂と行き来するのにいい加減疲れました。そのせいか?食事はボリュームがありました。
 共同浴場(宿泊者以外に外からも入浴可能)があったのですが、混浴ではないとはいえ、壁が低く向こう側が丸見えだったので、入るのをやめました。
 芥川龍之介や山本周五郎等々、文人が訪れているそうですが、「頭の良くなる湯」という貼り紙は解せなかったです(^_^;)

福島家(山形県米沢市 滑川温泉)
 対向車とすれ違ったら崖から落ちるんじゃないかというくらいスゴイ山道を登っていった先にある渓流沿いの温泉。湯治で長逗留の人も多いそうです。石造りで乳白色のお湯の露天風呂は、たいへん風情がありました。お部屋で、お膳で食べるご飯は質素だけどおいしかったです。

後楽館(こうらくかん)(長野県下高井郡 地獄谷温泉)
 「地獄谷温泉」とは、スゴイ名前ですが、お猿さんが入りにくるようなノンビリしたところでした。だんなさんと子どもたちは、「混浴露天風呂から、お猿さんやカモシカの親子が山に帰って行くのが見えた」と言い、女性専用露天風呂からは見えない位置だったので、めちゃくちゃ残念でした。でも、お猿さんが、宿の屋根の上で毛繕いをしているのは見えましたよ! 夕食は、鴨鍋がメインでした。おいしかったんだけど、夏の鍋はちときつかったです(^_^;)

凌雲閣(りょううんかく)(新潟県東頸城郡 松之山温泉)
 昭和初期に建てられた木造3階建てのなんとも風情のある旅館。日本三大薬湯の1つだそうで、昔、海だったところが地殻変動で地中に閉じ込められ、それがマントル対流のせいで、地上に吹き上げられたのだとか。海水だけあって、なめたらしょっぱかったです。お食事は、山菜ときのこづくしで、シアワセでした~。板長さん自ら、山で採って来られるんだとか。 白ご飯がものすごくおいしかったです。

恵比寿屋(えびすや)(福島県大沼郡 玉梨八町温泉)
 川べりに立つ旅館は、1階だと思ったフロントが実は3階で、私たちが通されたお部屋は4階、お風呂は1階・・・お風呂に行くたびに、「足が疲れた~」とナサケナイ声を出してしまう私でした(>_<) 川のせせらぎを聞きながら入る露天風呂は最高に気持ちよかったです。お湯はちょっと赤っぽくて、ぬるめなのでいくらでも入っていられそうだったのですが、思っていた以上に、後から身体があったまってきて(階段の上り下りのせいもあり?)、ちょっとびっくりしてしまいました。丸太をくりぬいて作ったお一人様用の露天風呂もあったのですが、橋から丸見えだったのでやめました(^_^;)
 お食事は、山の幸満載でとってもヘルシー、郷土料理に創作料理とバラエティに富んでいて、とてもおいしくいただきました(^_^)

富喜の湯旅館(長野県南安曇郡 奈川温泉)
紅葉の季節に行きました。露天風呂からはお山が見えて気持良いです。ぬるめなのでいくらでも入っていられる感じ。これで星空が見えたら最高なんですが、あいにくの曇り空でした。
お夕飯は山の幸満載。イワナの卵の塩漬、初めて食べました。 追加で頼んだ郷土料理の「投入(とうじ)そば」、 醤油ベースのつゆでしいたけと野沢菜を煮ている鉄鍋の中に、 ラクロスのラケットのようなカゴ(もちろんハンディサイズですよ)に、 2口分ほどのゆでたおそばを入れて、つゆに浸し、 しゃぶしゃぶのように火を通したら、具と一緒に小鉢にすくいあげ、 薬味をのせていただきます。 楽しい!  新そばの時季でもあり、おいしくいただきました。 松茸の土瓶蒸しも美味でした。朝ごはんには、松茸ごはんが出てびっくりしましたよん。



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